分野:考古
展示の有無:展示なし
時代:縄文時代晩期
遺跡所在地:青森市浪岡五本松
受入番号:543‐253-0
全面赤彩された高坏形の土器です。器内面には暗褐色の物質が乗っています。現在は割れて、器面から遊離していますが、裏面の形状は、器面の段差を転写しています。端部の形状は器面に付着したまま残った暗褐色の部分と一致するので、柔らかいうちに付着した後、固まったものでしょう。質、形状から漆の可能性が高く、顔料を混ぜていないものと考えられます。上面には葉脈のように見える筋があり、植物の葉で蓋がされたのかもしれません。なぜ赤彩され、密封するのに不適当な器に漆が入っているのか、その理由は明らかではありません。偶然利用された、儀礼的な意味を持っていたなど、さまざまな可能性が考えられます。
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